「禁女の土地」である中東地域にKポッププラットフォームが輸出されるのは、今回が初めてだ。海外政府が主導するエンター産業育成プロジェクトに、韓国企業が公式パートナーになったのもSMが初めてだ。SMは、サウジアラビアを皮切りに「最後に残ったKポップ未開拓地」とされる中東市場への攻略を本格化する計画だ。
◆中東に旗をさしたSM
6日、エンターテインメント業界によると、SM総括プロデューサーのイ・スマン氏は最近、サウジアラビア政府の招待で首都リヤドを訪問し、観光省次官のハイファビント·ムハンマド·アルサウド王女をはじめ、政府要人や文化界の関係者らと会った。ハイファ次官はイ・プロデューサーに「エンター産業は、サウジアラビアが、未来産業として最も力を入れる分野の一つだ」とし、「SMからKポップアイドル育成システムを伝授してもらいたい」と頼んだという。
サウジアラビア政府とSMが意気投合したのは、ウィンウィンできると判断したためだ。 サウジアラビアは、石油依存度を減らすため、文化·観光など高付加価値産業を育成するという計画を立て、莫大なオイルマネーをつぎ込んでいる。首都リヤド近くに、ソウルの半分の面積に達する超大型「エンターテインメント首都」を建設する「キディヤプロジェクト」が代表的な例だ。サウジアラビアは、2035年までに100兆ウオン(約10兆円)以上の資金をここに投入する。
SMが、サウジアラビア政府の「師匠」になった背景にもこのプロジェクトがある。イ・プロデューサーが2019年から東洋人としては唯一、キディヤプロジェクトのアドバイザーとして現地政府関係者らと縁を結んできたからだ。 「SMがサウジアラビアの仕事を大量に獲得する」という予想が、エンターテインメント業界から出ている理由だ。
○広がるKポップ領土
サウジアラビアは、Kポップ会社が中東市場を開拓する拠点にするのに最も良い国とされている。過激な「イスラム原理主義」のイメージから脱するため、政府が直接乗り出してエンター産業を積極的に育成している上、オイルマネーのおかげで消費余力も十分あるからだ。人口の67%が34歳以下で、インターネット使用比率が100%に迫るなど、Kポップファンダムが形成される条件も備えている。 すでに現地でKポップの人気は高い。2019年に開かれたスーパージュニアコンサートのチケットは、発売から3時間で売り切れたほどだ。
SMは、ツートラックで中東音楽市場を攻略する計画だ。まず、Kポッププラットフォームの輸出を通じて「中東版スーパージュニア」を育成し、現地で影響力を高め、収益も配分してもらうという構想だ。もう一つは、SM所属のKポップスターを輸出することだ。
SM関係者は「中東の音楽市場はここ数年間、年平均30%ずつ成長し、昨年、7500億ウオン(約750億円)規模になった」とし、「イ・プロデューサーが開拓した中東が、今後SMの新しい収益事業になるだろう」と話した。
記者 ソン·スヨン syoung@hankyung.com
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